前回大葉ジュースをご紹介しましたが、大葉は薬味となります。 薬味とは単に口当たりを良くするだけではなく、 薬という名の通り栄養価が高いものであり、暑い夏こそ、しっかり薬味を添えなければならないと思いました。 逆に、薬味を省いてしまうことで、本来とるべき栄養がとれない。 夏バテしてしまうのは、薬味を省くことが原因の一つかもしれません。 そこで、しっかり薬味をとるご提案です。

今回はソバの薬味に使う道具をご紹介いたします。 まずは、生姜や大根・人参・ワサビ・ニンニク等をおろす小さなおろし金です。 昔から切れ味の良い銅素材が選ばれています。 先端が鋭利なタガネと呼ばれる道具で銅板に目立てをしているのですが メーカーによると、理想の切削角度35度で目立てしているとのことです。 なお両面ともスズでメッキされて、銅のサビである緑青対策が施されています。 こちらのおろしスプーンもご参考下さい。

そして、ワサビには鮫（さめ）皮おろしです。 鮫の皮で、きめこまかくワサビがおろせる。 美味しさを求めて来た先人たちの情熱を感じれる道具です。 この鮫の皮を木に貼り付けた道具です。そのため、木は反りにくい素材のものが使われています。 もちろんこちらで、大根・人参・生姜などにもご利用いただけます。

そのままお皿としても使えるのが、 セラミック製のポーレクッスおろし小です。 この径10cmのサイズ感が場所をとらず使いやすい。 底面には滑り止めのシリコンが埋め込まれて、安定感よくおろすことができます。

以上これらのおろし器を使用した時に、目の間に入り込んで具材を取り出したり 寄せたり、お手入れの時に便利なのが竹製おろし金スクレーパーです。

薬味を怠ってしまうのは、相応しい道具がないからかもしれません。 薬味は、少しの労力で、食材が美味しくなるばかりか、 さらに滋養豊かな食材に変貌させる力を秘めています。 薬味を怠らないことが、夏バテ防止にもつながることでしょう。 ひと手間を惜しまず、小さな道具たちを生かして、お料理を楽しまれて下さい。