賀川豊彦の妻恋歌
故郷豊橋の長尾巻牧師から感化を受けた賀川豊彦のことを調べていた時に、 「妻恋歌」という詩を知りました。 賀川は神戸の貧民窟に単身で入って行きます。 その後、しばらくして妻ハルが賀川と結婚して、この貧民窟に入って生活します。 賀川の覚悟はもちろんですが、結婚39年目の妻に贈った右の詩を通じて、 その妻の覚悟に心を強く打たれました。 「わが妻恋し いと恋し 三十九年の泥道を ともにふみきし妻恋し 工場街の裏道に 貧民窟の街頭に 共に祈りし妻恋し 憲兵隊の裏門に 未決監の窓口に 泣きもしないで たたずみし わが妻恋し いと恋し 千万金を手にしつつ 襦袢(じゅばん)の袖口つくろいて 人に施す妻恋し 財布の底をはたきつつ 書物数えて売りに行く 無口な強き妻恋し あられに霜に雷鳴に 傘もささずに走り行く 強きわが妻いと恋し 緑の髪は白くなり 肌には深き皺よせて 若きかんばせ(顔つき)失せゆけど 霊のわが妻いと恋し めしい(盲人)の夫の手を引きて みめぐみ数える 妻恋し 一九五〇 ・ 一二 ・ 六 これだけが私のあなたへのクリスマスプレゼントです。」 この詩を通じて、夫婦のあり方を教えて頂きました。
2020/10/20





