料理道具専門店 フライパン倶楽部

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商人日記 - A SHOPKEEPERS'S JOURNAL -

商人とは何か。自分とは何か。自由とは何か。店長が綴る明日への旅日記です。

月に雁

わが町内にある吉田天満宮には、渡辺崋山が描いたとされる天井画がありました。 それが1945年6月19日の豊橋空襲によって消失してしまいます。 ところが、同じ町内に住む図書館司書である岩瀬彰利さんが 大口喜六・初代豊橋市長が出版した「豊橋市及其附近(そのふきん)」に、その写真を見つけます。 約3センチ四方の白黒写真でしたが、その絵の構図が分かりました。 そこで、私の父親たちが地元の日本画家に依頼して、 その写真から想像した模写絵「月に雁(かり)」が先月完成して披露されました。 75年ぶりの復活とのことでしたが、歴史を掘り起こした父親たちの尽力に敬意を表しつつ、 今まさに崋山の精神に帰る時だと感じています。 その崋山は国宝となる絵画を描いたばかりではなく、商人の心得をまとめた商人八訓を残しています。 私の祖父が、崋山と同じ田原市の出身であり、わが社の事務所には当時、 この商人八訓が掲げられていました。 月明かりに照らされた2羽の雁は、同じ目標に向かって寄り添っていく。その時に輝きを放つ。 じっと崋山の声に耳を澄ませたいです。 

2020/03/09