相馬愛蔵夫妻の商人道
新宿中村屋の相馬愛蔵著の「一商人として」(昭和13年初版岩波書店)を読みました。大型店進出への対策、安売に陥らないこと等、今日と全く同じような状況があったのだと新鮮に感じるとともに、商人とは独立独歩の自由人だと。 「若き人々へ」という項目で、店格という言葉を使って語ります。「平常自己の人格の向上を念願すると同様に、店そのものの本質的向上を計り、人格を磨くが如く店格を磨き、店の個性を樹立することに精進努力せねばならない。」 妻の黒光も語っています。「私達は全くの素人でしたから世間の伝統によらないで、自ら前人未踏の茨の道を大胆に開拓しました。素人だから本格的な商人の真似をせず、一切独創的に思いのままに仕事をして迷いはなかった。」 そして、黒光は商売のコツを尋ねる人に疑問を呈します。「自己の性格を生かして、あくまで独自の道を歩むことであるのをまだ気づかないのは、どうしたことかと思います。」
2018/09/03





