I love you
敬老の日を迎えて、祖母と食事に出かけました。 その夜、九十を超えた親戚のおばさんのことが脳裏から離れず眠れません。 おばさんは、長年連れ添ったご主人に先立たれ、数年前には光を失ってしまいました。 今まで見えていたのが、見えなくなってしまう。 想像しただけで、恐ろしくなります。 こんな夜、一人になった時は、辛いだろうなあと心が痛みます。 アルプスの少女ハイジに出てくる、ペーターのおばあさんとも重なります。 ただでさえ、高齢によって体が衰弱しているのに、見ることもできない。 小学生の頃、アニメで登場したおばあさんは、 子供心にも、とても強い印象が残っています。 明け方、何も知らない家内が音楽を流してくれました。 それが、スティーヴィー・ワンダーの「心の愛」。 すると、初めて歌詞が腑に落ちました。 巡る季節の出来事に対して、すべて頭に「ノー」がつきます。 同じく光を失った彼が歌いあげます。 何もなくても、3つの文字が伝われば十分だ。 その世界は絶望ではない。失ってこそ見えるI love youの世界でした。
2010/09/21





