グルバーの旋律
音楽科に所属する知り合いの高校生が、修学旅行でオーストリアのザルツブルクに行って来ました。 「全部よかった!」といつもはチェロと一人取り組んでいる物静かな彼が嬉しそうに帰って来ました。 パソコン画面で写真を開きながら、1時間近く土産話をしてくれました。 モーツァルトの生誕の地、映画「サウンドオブミュージック」の舞台。 そして、「きよしこの夜」が生まれたのも、ザルツブルク近郊の小さな村でした。 1818年のクリスマスイブの朝に、オルガンが故障していることに、オルガン奏者のフランツ・グルバーが気付きます。 しかし、夜のミサまでには、修理する時間がない。 そこに、司祭のヨーゼフ・モールが自作の詩を持って来る。 その詩にギターで曲をつけて歌うことを提案します。 その年は、ナポレオン戦争で疲弊していたばかりか、凶作が重なった年でもありました。 グルバーには、村人の悲しみや苦しみが身に沁みていたのでしょう。 あの旋律が誕生します。かの地で彼が感じたものは、音楽の力だったようです。
2013/12/23





