甥の誕生日
それは、大晦日の朝のことでした。 東京から弟家族が実家に戻っていました。 義妹が朝食をとろうと赤ちゃんの甥を弟に渡した時でした。 それはそれを大泣きをする。 すると突然、ぴたりと泣きやむ。 そして、全く反応がなくなってしまった。 「あれ、息していないよ。」 弟夫妻もその場にいた両親も顔面蒼白で、まさにパニック状態。 それでも、一番冷静であった母が救急車を呼ぶことができた。 幸いに、赤ちゃんは意識を取り戻すに至ります。 事なきを得て、すぐに病院から帰って来ることができました。 その日の午後、そんな経緯を知らずに私が実家に出向くと、 母が開口一番「もう大変だったよ!」 義妹は、何とも言えず独り幸福感に浸っている様子で、甥をじっと見つめていました。 そばにいた甥はあどけなく、嬉々としていました。 そして、その顛末のあった家の中は、ひだまりのような温かく優しい空気が流れていたのです。 甥は何か大きなものに包まれているようでした。 今日は、そんな甥の1歳の誕生日。尊き命に幸多かれや。
2013/02/15





