負けっぷり
ロンドン五輪の裏番組で、映画「太平洋の奇跡」が放映されていました。 主人公の大場栄(さかえ)大尉は、わが故郷の出身です。 サイパン島が陥落して終戦を迎えても、大場さんたちは戦い続けます。 しかし、上官からの命令書を受け取り、ついに投降。 その前日には、髭をそり身なりを整え、亡くなった戦友たちを弔う式を敢行します。 そして、日章旗を高々と掲げ、軍歌を歌いながら整然と山を下る。 大場大尉の軍刀が、敵軍の前に厳かに捧げられた時、 彼らに散々悩まされた米軍は、「敵ながら天晴(あっぱ)れ」と涙を流すのです。 これら敗者には、気高き人間性を感じます。 五輪でも敗者がインタビューに答えています。 たとえ、金メダルは取れなくても、その負けっぷりは、金以上に輝くことがあるのです。 日本が戦後の復興を果たせたのも、太平洋の奇跡。 それは、当時の鈴木貫太郎首相はじめ、先人たちの見事な負けっぷりのゆえでした。 日の丸を背負う人たちよ。武士道とは、負けた時にこそ表出すると覚えるべし。
2012/08/04





