料理道具専門店 フライパン倶楽部

since 1970 FR CAMPANY
Facebook Instagram ご相談窓口
ホーム 会社案内 ご利用手引き 取扱ブランド カートを見る

料理道具専門店 フライパン倶楽部

MENU
0120-08-8271 10:00〜18:00 水・日・祝日定休 お問い合わせ Facebook Instagram 利用手引 カートを見る
ご相談窓口 0120-08-8271 info@furaipan.com 10:00-18:30 水・日・祝日定休
ユーザーの声
→投稿する
朝のスタッフ会議
月間ベスト30
フライパン
フライパン
炒め鍋・中華鍋
たまご焼き器
天ぷら鍋
おなべ
ごはん鍋
ステンレス鍋
ホーロー鍋
アルミ鍋
いろいろ鍋
圧力鍋
IH(電磁調理器)対応一覧
包丁・まな板
ボウル・バット
ケトル
キッチン小物
キッチンツール
便利小物
計量道具
調理家電
卓上用品
箸・カトラリー
ポット・急須
調味料入れ
トレー・クロスマット
グラス・マグカップ
食器
木製品
保存容器・弁当箱
保存容器
弁当箱
布製品
タオル・布巾
エプロン
トートバッグ・ポーチ
リネンアイテム
掃除道具
たわし・スポンジ・ブラシ
布巾・食器拭き
シンクまわり掃除用品
ゴミ箱・ランドリー・インテリア家具
食品
入荷&欠品情報
セール品
おすすめギフト
オリジナル企画
個人情報取扱
特定商取引法表示

美味しさの科学

2012年2月7日

加熱講座16 調理道具と熱の関係

まず、熱と温度の関係を整理します。 科学の世界では、この二つは明確に区別されていますので気をつけて下さい。 熱は、エネルギーと考えてみるとよいでしょう。 温度を上げる元となるものです。 その度合いを表すのが熱量で、単位には、cal(カロリー)やJ(ジュール)を使います。 1gの水を1度あげるのに必要な熱量を1calと定めています。 また、1cal(カロリー)=4.184J(ジュール)となります。 そして、温度は、人間が熱い冷たいを感じる度合を数値化したものです。 具体的には、物質を構成する分子運動の度合を表しています。 温度があるとは、分子が運動しているのです。 このため温度には下限が存在し、分子運動が止まっている状態が絶対零度。 熱力学という分野で用いられる単位では、ゼロK(ケルビン)となります。 かたや、日常なじみのある摂氏(せっし)温度では、水が氷になる温度を0℃としていますので、 絶対零度はマイナス273℃となります。これより下の温度は存在しません。 なお、0℃は273K。1単位の目盛間隔は、Kと℃は同じです。

ここで、コンロの仕様を見ていただくと、コンロは温度ではなく熱量で表記されています。 ガスコンロの場合、強力バーナーでガス消費量3000cal/時間とあれば、 強力バーナー使用時には、1時間で3000calを消費することになります。 これが、W(ワット)で表記されていることもありますが、これはcalで換算できます。 1kcal/時間=1000cal/時間=1.16Wですから、3480Wとなります。 すなわち、W(ワット)と言う単位は、1時間当たりに換算したエネルギー率なのです。 そして、電磁調理器(IH)ですと、消費電力ということで、同じくWで表記されています。 同じ単位に揃えれば、ガスと電気で比較が可能です。 ただ、これらの熱量がそのままフライパンには伝わりません。途中でロスが生じます。 ガスコンロと電磁調理器で比べれば、電磁調理器の方がロスが少なく効率は良くなります。 さらに、その熱を受ける鍋などの調理道具によっても伝わり方が違ってきます。


シラルガンフライパンは、重くても熱容量があります。

そこで、フライパンを想定しながら、熱量と温度の関係を整理します。 熱量=物体の比熱×物体の質量×温度となります。 ここでの物体とは、フライパンです。 比熱とは、物体ごとに固有に存在する温度変化のしにくさを示す値です。 フライパンであれば、その素材である鉄とアルミニウムで違って来ます。 質量は、フライパンを想定して、今回は単純に重さと考えてみます。 そこで、重さや素材(比熱)に影響されるものの、温度が上がれば熱量は大きくなると分かります。 いろんな状況が想定されますが、基本的には、熱量は温度に比例します。 また、重さ(質量)や素材(比熱)が違ってくれば、同じ熱量を加えても温度に違いが出てくることになります。 フライパンの重さや素材が違ってくれば、 同じコンロで同じように熱を加えても、温度に違いが出て来ることになるのです。 さて、フライパン調理の目標は、180度の適温にすることでした。 より正確には、フライパンの底面全体がむらなく均一に180度の適温になり、 しかも、その状態を持続させることです。 この状態で食材を加熱すると美味しくなるのです。その理由はこちらを参照下さい。 この「底面全体が均一になること」がポイントです。 それは、フライパンを発熱させるガスコンロや電磁調理器などの構造により、 温度むらが生じてしまうからです。 また、予熱時には適温であっても、食材を入れてから適温を外れてしまうことも想定されます。 適温を「持続させること」もポイントです。

これらのポイントおさえて目標を達成することが、すなわち調理することだと思います。 そのためには、コンロの構造とあわせて、 フライパンがどのように熱を受けるのかを考察する必要があるのです。 そこで、二つの指標があります。 それが、熱伝導率と熱容量です。 熱伝導率とは、熱の伝わりやすさの指標で、この率が高ければ、早く食材に熱を伝えることができます。 素材ごとに固有の値があります。 高い順に、銅【398W/(m・K)】、アルミ【237】、鉄【80】、ステンレス【27】、 耐熱ガラス【1.1】、陶器【1.0〜1.6】となります。 厚さ1mある物質の下面から上面に温度差が1Kある時に、1平方mの面積を1秒間に流れる熱量とも言えます。 単純に考えれば、銅のフライパンは、熱の伝わりが早いと言えます。 ただ、この熱伝導率の指標だけでは、片手落ちなのです。 熱伝導率の高いことだけが、フライパン底面全体が均一の温度になることと、適温を持続させることにはつながらないからです。 かえって、熱の伝わりが早いために、発熱する部分のみに熱が集中してしまうこともあるでしょう。 発熱する部分とは、ガスの炎であれば、鍋底に炎のあたる部分。 電磁調理器(IH)であれば、大方のものは鍋底の中心から直径10cm程度の円周部分となります。 また、早く温まるとは、早く冷めることでもあります。

そこで、もう一つの指標である熱容量がポイントとなります。 熱容量とは、温度変化のしにくさを示す値です。 物体の温度を1K(または1℃)上げるために必要な熱量となります。 この値が大きいほど、熱量をより必要とするので、温度変化がしにくくなると言えます。 あるいは、熱をためこむので、保温性がよくなるとも言えます。 計算式で表します。熱容量=比熱×質量です。 比熱とは、熱容量と同じく温度変化のしにくさを示す値で、 1kg当たりの物質の温度を1K(または1℃)上げるために必要な熱量となります。 こちらも素材ごとに固有の値があります。 その値が大きいと、温まりにくく冷めにくい。 大きい順に、陶器【1.0KJ/(kg・K)以上】、アルミニウム【0.91】、耐熱ガラス【0.73】、 ステンレス【0.46】、鉄【0.44】、銅【0.39】となります。 ここで注意しなければなりません。 熱容量は、この比熱に質量を掛け合わせたものですから、質量も考慮します。 質量=密度×体積と表せます。密度は物質ごとに定まっています。 大きい順に、銅【8.92g/立方cm】、鉄【7.87】、ステンレス【7.82】、アルミニウム【2.70】、 陶器【2.2〜2.5】。 アルミニウムは同じ体積で比べると、比較的軽くなりますので、比熱が大きくても、質量は小さくなります。 この熱容量から考えると、結果としては、厚手の鉄フライパンなども相応しいでしょう。 あるいは、質量とは、単純に重さと考えることもできます。 そして、この重さは、フライパンの場合は、板厚すなわち厚みと関連します。 厚手のものほど熱容量は大きくなるのです。 ここで厚手のフライパンを想像して下さい。

厚手であれば、熱は伝わりにくくなります。 熱が伝わりにくくなれば、コンロと触れる外側の鍋底から、食材が触れる内側の鍋底に熱が到達するのに時間がかかります。 その時間がかかるために、鍋板の水平方向にも熱が広がって行くのです。 その時、薄いものであれば、垂直方向にダイレクトに熱が伝わってしまい、 水平方向に広がっていきにくい。 そのため、発熱する部分にのみ、熱が極端に集中してしまい、黒焦げを招きやすいのです。 特に、電磁調理器では、発熱する部分に偏りが大きいので、熱容量の大きい厚手のフライパンが相応しい。 加えて、熱容量が大きいことは、適温を維持することにもつながります。 熱容量の大きいことは、イコール、フライパンが熱を蓄えているのです。 一旦予熱してしまえば、食材を入れても、温度も下がりにくい。 しかも、予熱以降は、弱火で十分に適温を維持することができるのです。 その意味では、焼くという感覚ではなく、温めてあげるという感覚をもつと良いでしょう。 これは、美味しく焼く極意だと思います。 ただ、熱容量の大きいことは、温まりにくい点もあるので、予熱では多少時間をかけます。 その時、電磁調理器では、強モードで予熱しないように気を付けます。 全体ではなく局所の垂直方向に熱が集中してしまい、水平方向に広がって行かないのです。 そこで、熱容量の大きい厚手のフライパンを中モード以下で、じっくりと予熱をすることが理想となります。

このように熱伝導率と熱容量からフライパンの性質を見極めて、加熱することが肝要です。 ただ、フライパンの選択としては、油の馴染み具合、耐熱耐久性、耐腐食性、操作性、お手入れのしやすさ、 電磁調理器使用の適否などの要素も加味されますので、目的に適したフライパンを選んでいただきます。 なお、フライパンの調理と違って、水を入れて調理するお鍋の調理となれば、 水によって温度を調整できるので、温度むらなどの心配は少なくなるでしょう。 その意味では、水を使わないフライパンの調理は、温度調整が必要です。 しかも、発熱の段階で温度むらが生じやすい電磁調理器には注意します。 そこで、熱とは何か。温度とは何か。熱と温度にはどのような関係があるのか。 そして、コンロを見極め、フライパンを見極め、火加減を見極めます。 その適温を考察するところに、美味しさは待っています。