料理道具専門店 フライパン倶楽部

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美味しさの科学

2010年12月11日

加熱講座7 食用油の役割

ダイエットが叫ばれる今日、「太る」イコール「油の摂り過ぎ」と解釈してしまいがちです。 何でも摂り過ぎれば太ります。これは、油に限ったことではありません。 適量の油を摂ることは本来、人間の体にとって必要なもの。 栄養学的には脂質と呼ばれますが、タンパク質・糖質と並ぶ三大栄養素の一つでもあります。 その中でも、非常に効率の良いエネルギー源です。 ご飯のエネルギー量は、お茶碗1杯で約250kcalと言われます。 この同じカロリーを植物油なら、大さじ2杯程度で摂取できてしまうのです。 しかも、脂質はエネルギーを貯蔵することもできる。

特に、植物油に含まれるリノール酸・リノレン酸等は、必須脂肪酸といわれ、 人の体内では合成できません。 これらは、体内のコレステロールを下げる働きもあります。 そのため、植物油を含む食品から摂取する必要があるのです。 さらに、ビタミンは、油脂に溶解させると吸収が良くなる。 例えば、緑黄色野菜を食用油で調理することよって、体内でのビタミンの吸収率が上がるのです。 加えて、油の風味を上手に利用して、塩分控えめで調理もできるでしょう。 また、水なしで調理ができるため、水溶性のビタミンCを損ないにくいとも言えます。 バランス良く食用油を摂ることは、極めて健康的なのです。


ののじ穴明オタモ大で中華職人のように油通しができます。

さて、この栄養価の高い食用油は、加熱にも大きな役割を果たします。 それを今一度整理してみます。 まず、体験的にも分かると思いますが、短時間で高温になる特性があります。 これは、比熱という指標で分かります。 1g当たりの物質の温度を1度上げるのに必要な熱量を差しますが、油は水の半分となります。 すなわち、油は水に比べて、よりわずかな熱量で温度を上げることができます。 しかも、水とは違って、100度以上にもなる。 180度の適温があるフライパン調理にとって、油は欠かせないのです。 そのため、フライパン調理とは、いかに油を使いこなすかとも言えます。

さらに着目したいのは、フライパン調理の要でもある、温度むらをなくす点です。 油がフライパン底面全体に広がることにより、底面全体の温度を均一にできる。 すなわち、温度むらが生じない。 ガスの炎で言えば、フライパン底面の炎の当たる部分に熱は集中します。 それは、特定の円周部分ですが、その円周内外との温度差が生じるところを、油がカバーしてくれる。 さらに、電磁調理器などは、炒め鍋の底面と側面では、かなりの温度差が生じます。 その時も、大目の油を入れて、油返しをすることによって、炒め鍋内面の温度を均一にできるのです。 ただ、油をはじいてしまうフッ素樹脂やセラミック加工のフライパンはその限りではありません。 その点でも、油が浸透して広がる、油馴染みの良い鉄のフライパンの魅力が見えてきます。

次に、食材との付着を防ぐ役割を果たしています。付着しやすいのは、タンパク質です。 金属とタンパク質は、50度以上になると、熱凝着(ぎょうちゃく)反応がはじまります。 これは、タンパク質を構成する分子の結合が切れて、その分子が遊離して金属面と付着します。 ところが、フライパンに油膜があれば、油が金属とタンパク質の媒介役となって、熱凝着を防ぐのです。 加工フライパンのフッ素樹脂やセラミック、クッキングシートも、油と同じような役割を果たしています。 加えて、タンパク質は熱によって性質が変化します。 実は、フライパンの調理では、熱凝着が起こる前に、この熱変性を利用しているのです。 十分に予熱されたフライパンであれば、食材表面のタンパク質がすぐに熱変性して凝固します。 付着する前に、表面を固めてしまうのです。 すなわち、フライパン調理にとって、予熱は重要だと分かります。

予熱が甘いと、タンパク質は硬まらず、熱凝着反応により付着してしまう。 しばらく、そのまま加熱すると良い場合もありますが。 なお、タンパク質に塩を振ることにより、熱変性は促進されます。 魚や肉に塩を振るのは、このような理もあります。 また、ご飯などのデンプンも、60度以上で糊化が始まり、粘りが出てきます。 そこで、チャーハンは、ご飯同士を付着させず、パラパラした状態にするのが目標です。 その時、この接着力を緩和してくれるのも、油なのです。 茹で上がったスパゲッティーに油をかけて撹拌すれば、麺同士の付着も防げます。 このように、付着を防ぎ快適に調理するためには、油が有効だと分かります。

しかも、油そのものが、そのまま美味しい。 これは、今までご説明した、温度むらを生じさせない、 こびり付かないという結果としての美味しさも含まれるでしょう。 これらに加えて、油が含まれると、味にまるみが生じます。 まろやかになる。風味と表現しても良いでしょうか。 野菜炒めを想像して下さい。油分のないものは、美味しくありません。 お隣の中国は、世界に名だたる食文化のある国。 その中国料理に特徴的なのは、油を使いこなしていることにあります。 中華職人が行っている油通しという下処理をご存じでしょうか。 140度前後の油に、ごく短時間で食材をくぐらせます。 これは、食材を知り尽くした素晴らしい技法とも言えます。 食材の温度むらがなくなり、熱が入りやすくなります。内部の旨みをころさず閉じ込めます。 緑黄野菜の緑は鮮やかになります。油こそ中華料理の核心なのです。

そして、油が適温に至ると、香ばしい香りが漂います。 これは、揚げたてのコロッケやフライドポテトなどの油独特のカラッとした香り。 これをディープ・フライ・フレーバーと呼びます。 やはり、美味しさには、香りが直結しているのです。 なお、今年話題となったラー油。これは、唐辛子の有効成分を胡麻油の中に溶かし出したもの。 油は、旨みを溶かし出すのです。ニンニクも然り。 このように、油を制するものは、お料理を制するとも言えるでしょう。 上手に油を利用することは、美味しくなる加熱を実現して、お料理を美味しくしてくれます。